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 厚生労働省の2019年国民生活基礎調査によると、さまざまな病気やけがのうち、患者さんの自覚症状がある割合が多いのは腰痛で、男性では第1位、女性では第2位(第1位は肩こり)となっています。


 そして近年、中高年が悩む腰痛の原因の一つとして注目されているのが、腰部脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)症という病気です。聞き慣れないかもしれませんが、患者数は国内で約300〜400万人と推定され、超高齢化が進む中、今後ますます増えることが予想されています。


 脊柱管は背骨に囲まれた管状の空間です。この管の中を神経が通っています。頸椎と胸椎の部分は脊髄で、腰の部分の腰椎では馬尾(ばび)と呼ばれる神経の束や血管が通っています。脊柱管は脊髄や馬尾など神経を守る役割をしていて、この管が狭くなると、神経を圧迫して手や脚などに痛みやしびれが起こります。腰椎の脊柱管が狭くなり、馬尾神経やそこから枝分かれして伸びている神経の根元・神経根が圧迫されて、腰や脚に痛みやしびれなどが生じるのが腰部脊柱管狭窄症です。


 背骨は椎骨という骨が積み重なって構成されています。椎骨は椎体と椎弓(ついきゅう)からできており、その間の空間が脊柱管です。椎体と椎体の間には椎間板があり、椎弓周辺には靱帯(じんたい)や椎間関節があります。椎体や椎弓、椎間板が変性したり、椎間板が脊柱管に飛び出してきたりすることによっても脊柱管が狭くなってしまいます。 中高年の女性に多い「腰椎分離症」や「腰椎分離すべり症」は、椎骨が前後にずれて起こる腰部脊柱管狭窄症の一種です。

 最大の原因は加齢で、50歳代から増え始め、70歳代では4割を超すとの調査もあります(まれに、生まれつき脊柱管が細く20〜40歳代で発症する人もいます)。骨粗しょう症による圧迫骨折が原因になることもよくあります。重い荷物をよく運ぶ人や、スポーツ選手など体を酷使し、腰に負担がかかりやすい人は若くても注意が必要です。


 症状は、どの椎骨に異常があるかで、違ってきます。一般的には腰からお尻にかけての痛みや腰の周りがなんとなく重い、違和感がある、張りがあるなどです。それに加えて脚のしびれや痛みがあります。腰痛はなく、脚の症状だけのこともあります。


 特徴的なのは、6〜8割の人に「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」という歩行障害が出ることです。しばらく歩くと膝から下にしびれや痛みが出て歩けなくなり、腰を丸めて少しの間、座って休むとまた歩けるようになる。これを繰り返すのが典型的な症状です。しびれや痛みは、ふくらはぎの外側から親指にかけて出ることが多いです。腰を後ろに反った時、痛みが出るのも特徴です。前かがみでいるとラクなため、次第に姿勢が悪くなりがちです。また、爪先立ちやかかと歩きができないことも、この病気のサインとなります。進行すると、神経が傷つき、階段でつまずく、足先が持ち上げにくい、スリッパが脱げやすいなど、足の筋力低下やまひ、下半身の脱力感や締め付け感がみられるようになります。また、歩いている時に尿意をもよおすことや便秘(排尿・排便障害)、肛門周辺がしびれたり、カッと熱くなったりするなどの異常が表れてきます。


 中枢神経は一度傷つくと再生できないため、腰部脊柱管狭窄症の病気の期間が長くなると、治療後もしびれや痛みが残ってしまう可能性もあります。安静な状態でも症状があるようなら、狭窄が進行し神経が傷ついてしまっているかもしれません。腰部脊柱管狭窄症は、放置していると高齢者の歩行困難や寝たきりを招く大きな要因となる非常に怖い病気です。


 足のしびれや火照り、短い距離を休みながらでないと歩けなくなるといった症状を、「年だから」とあきらめたり、「仕方ない」と我慢したりせず、できるだけ早くに整形外科を受診してください。もし腰部脊柱管狭窄症が原因であれば、そのまま放っておくと、悪化していく一方です。間欠跛行の出始めに治療をすれば、症状はほぼなくなるケースが多いです。


 診断は、レントゲンやCTで主に骨の変形を調べ、MRIでは骨の変形だけでなく神経の圧迫の程度も確認します。腰部脊柱管狭窄症に似た症状が表れる他の病気もあるので、確定診断するためにも画像診断は重要です。例えば、糖尿病の合併症でよく見られる閉塞性動脈硬化症は間欠性跛行と同じような症状が出ることがあります(一般的に、脊柱管狭窄症による間欠跛行の場合、前かがみにならないと痛みが治りませんが、動脈硬化が原因の場合は立って筋肉を休ませるだけで痛みが治まる点が異なります)。どちらも高齢者がなりやすい病気ですが、実際の患者さんは脊柱管狭窄症の方が圧倒的に多いです。閉塞性動脈硬化症は整形外科の範囲ではないので、専門の医師を紹介することになります。


 神経が傷ついていない初期の段階では、保存的な治療が基本です。症状や腰椎の変形・変性によってさまざまな方法があります。まずは、痛みや炎症を抑える薬物療法が有効です。痛み止めとあわせて、患部の血流をよくする薬や神経の修復を手助けする薬も使われます。近年は、神経障害性疼痛に効く薬なども登場し、選択肢はかなり広がっています。


 運動療法(リハビリ療法)も大切です。背骨を支えるには腹筋や背筋が必要です。また、脚の筋肉も姿勢を保つには重要な役割をしています。これらの筋肉を強くすることで、腰椎を安定させると痛みやしびれは出にくくなります。ウオーキングや水泳などの有酸素運動も効果的です。


 当院では、患者さんの年齢や症状からどのようなリハビリが必要で、最も効果的かを十分に検討し、患者さん一人ひとりに合ったリハビリプログラムを組み立てていきます。プログラムに沿って理学療法士がリハビリをサポートしますが、患者さんの状態をみながら適宜、患者さんに適したメニューに変更していきます。実際に痛みが改善し、治療や手術が不要になった患者さんも数多くいらっしゃいます。気を付けてほしいのは、我流のリハビリは絶対に禁物ということ。先ほど説明したように脊柱管狭窄症の原因にはさまざまな要因があります。異常の原因をきちんと見極めず、無理に腹筋や背筋を鍛えると逆効果になることもあります。腰部脊柱管狭窄症をテーマに「自分で治せる」「自宅で治す」と謳った、手軽にできる運動や体操を紹介した書籍や雑誌を見かけますが、自分の腰や脚がどのような状態なのかを専門的な検査や診断で確かめないうちに、その人にベストな運動療法が分かるはずもありません。自宅でできる体操にしても、当院では医師と理学療法士が複数の体操の中から患者さんに合ったものを選び、その方法を指導しています。毎日、その体操を自宅でやっていただき、受診時に効果を確認します。繰り返しますが、我流の運動、体操は本当に危険ですので、絶対に避けてください。


 保存療法としていても間欠跛行がひどくなって歩行距離が短くなるような場合や、日常生活が段々と辛くなる場合、筋力低下が出てくるような場合、安静時にも痛みやしびれが出てくるような場合、排泄機能の障害がある場合は、手術の適応となります。手術には、背骨の一部を切除して神経の圧迫を取る方法と、変形やずれを生じた椎体を固定する方法があります。近年は、内視鏡手術や顕微鏡手術など体への負担が小さく、高齢でも受けられる手術が登場しています。高齢者は持病の問題がありますが、麻酔科医など他の診療科と緊密に連携すれば安全に対応できます。


 手術をするかどうかは画像診断の結果や年齢ではなく本人の価値観によります。この病気はさまざまな症状を引き起こすことに加え、必ずしも画像検査だけで病状をすべて判断できるわけではないからです。例えば、MRIの画像診断で狭窄がひどくても症状が軽い患者さんもいますし、その逆のケースもあります。狭窄の程度と患者さんの訴えが一致しないケースも多いので、画像診断の結果からだけですぐに手術ということにはなりません。


 また、高齢でも活動性の高い人にとってほんの少しの距離しか歩けないのは苦痛ですから手術を選択する方が多数です。一方、身の回りのことができればいいという人に手術は必要ありません。手術は誰でも不安です。不安を解消する一番の方法は、主治医とよくコミュニケーションを取ることです。手術をしても、すでに神経が傷ついてしまっている場合、術後も痛みやしびれが残ってしまうこともあります。手術の良い点ばかりでなく、そういったマイナスの点についてもじっくり話し合ってください。


 最後に予防法ですが、一番は腰に負担をかけないことです。重い物を持ち上げるときにはいったん、腰をおろしてからゆっくりと持ち上げるなど注意が必要です。肥満もリスクです。日常の姿勢も大事ですね。腰椎はおなか側に少し湾曲しています。背骨をまっすぐにする姿勢を長時間続けることはよくありません。少し前かがみで楽な姿勢で過ごしてください。





どんな病気

 骨の強度が低下して、骨折しやすくなる骨の病気を「骨粗しょう症」といいます。骨粗しょう症により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをした、などのわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。  がんや脳卒中、心筋梗塞のように直接的に生命をおびやかす病気ではありませんが、骨粗しょう症による骨折から、介護が必要になってしまう人も少なくありません。  骨粗しょう症は痛みなどの自覚症状がないことが多く、定期的に骨密度検査を受けるなど、日ごろから細やかなチェックが必要です。

骨粗しょう症により折れやすい部位

 骨粗しょう症により骨折しやすい部位は、背骨(脊椎椎体)、脚の付け根(大腿骨近位部)、手首(橈骨:とうこつ)、腕の付け根(上腕骨)です。  背骨が体の重みで押し潰れてしまうことを「圧迫骨折」と言い、背中や腰が曲がるなどの原因となります。圧迫骨折が生じても、単なる腰痛として見過ごしていたり、痛みを感じない場合もあります。 1ヵ所骨折すると、その周囲の骨にも負担がかかり、連鎖的な骨折につながりやすいため、早期発見・早期治療が重要です。  大腿骨近位部は、骨折すると歩行が困難になり要介護状態になるリスクが高くなる骨折部位です。 大腿骨近位部骨折の85%は転倒が直接の原因となっていますので、骨粗しょう症の治療とともに転倒予防も重要です。

食事と運動


骨を強くする食事

骨密度を低下させない食事療法  カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨の形成に役立つ栄養素を積極的に摂りましょう。 カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。また、高齢になると、食の好みが変わったり、小食になったりしてタンパク質の摂取量は不足する傾向があります。 タンパク質の摂取量が少ないと骨密度低下を助長しますので、意識して摂取しましょう。栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事療法の基本です。 ♦カルシウム 牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など ※ 骨粗しょう症や骨折予防のためのカルシウムの摂取推奨量は、1日700~800㎎です。

♦ビタミンD サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレイ、シイタケ、キクラゲ、卵など

♦ビタミンK 納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなど

♦控えめにしたい食品、避けたい嗜好品など スナック菓子、インスタント食品の頻繁な摂取 アルコールの多飲 カフェインを多く含むコーヒーの多飲 タバコ


日光浴でビタミンDがつくられる  カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、紫外線を浴びることで体内でもつくられます。夏の直射日光を長時間浴びることは、皮膚が赤くなるなどダメージにつながりますが、適度な日光浴は骨の健康に役立ちます。  冬であれば30分~1時間程度散歩に出かけたり、夏であれば暑さを避けて木陰で30分程度過ごすだけで十分です。 屋内で過ごす時間が長い高齢者や、美容のために過度な紫外線対策を行っている人では、ビタミンD不足が心配されます。運動をかねて積極的に外出する機会をつくって、上手に紫外線と付き合っていきましょう。

骨を強くする運動

 骨は、負荷がかかるほど骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質があります。 散歩を日課にしたり、階段の上り下りを取り入れるなど、日常生活のなかでできるだけ運動量を増やしましょう。  骨折予防に有効な運動は、ウォーキング、ジョギング、エアロビクスなどがありますが、ご自身の体の状態にあわせて無理なく続けることが大切です。骨粗しょう症治療中の方や膝に痛みがある方は、運動を開始する前に医師に相談してください。





 

 突然、「風が吹いても痛い」ほどの激痛が足の親指の付け根などを襲う『痛風』。

患者数は増加を続けており、国内で約100万人と推定されていますが、新型コロナウイルスの感染拡大で、これまで以上に痛風、そして、痛風につながる「高尿酸血症」に注目が集まっています。


 在宅勤務や外出自粛で運動不足になったり、食生活が乱れたりしたことなどが原因となり、コロナ前後を比べると痛風、高尿酸血症の患者さんが約2〜3割増加傾向にあるとの調査結果が報告されています。痛風の発症は季節の変わり目の春やアルコール摂取が増える夏に多くみられましたが、コロナ禍で秋以降も注意が必要になりそうです。

 病名としてよく耳にする痛風ですが、実際にどのような病気なのか、一般にはあまり知られていません。予防や治療法には<誤解>も多いです。確かな知識で発症を抑え、<正しく対策する>心構えが大切です。


 血液中の尿酸が正常範囲を超えて多くなった状態を高尿酸血症といいます。尿酸は体内で溶けにくい性質があり、針状の結晶が手足の関節にたまります。何らかの刺激が加わって結晶がはがれ落ち、異物と認識した白血球が攻撃しようと集まって起こる炎症・発作が痛風です。ただ、痛風が起きる仕組みは未解決の部分が多いのが現状です。尿酸値(血液100ミリグラム中の尿酸の量)が7.0ミリグラムを超えると高尿酸血症と診断され、痛風の予備軍となります。数は国内で1千万人に迫っています。

 尿酸の素となるのは「プリン体」という物質です。主に体内で生成され、食べ物やお酒の中にも含まれています。尿酸はプリン体のいわば老廃物で、普通の人は体内で1日約0.6ミリグラムつくられます。しかし、尿酸がつくられ過ぎたり、排せつされにくくなったりし、体内のバランスが崩れ、プリン体の処理がうまくいかなくなると高尿酸血症を引き起こします。ほとんどの動物は尿酸が分解され、体の中にたまりませんが、人は分解酵素が遺伝的に欠けており、たまりやすい性質があります。バランスが崩れる原因には、体質やストレス、食生活などの要因が関係していると考えられています。

 痛風の発作は、関節の痛みや腫れ、赤み、熱感が典型的な症状です。尿酸は体温が低くなるほど結晶化しやすいため、明け方に起こりやすくなります。特にお酒をたくさん飲んだ翌朝は注意が必要です。約75%は母趾(ぼし)MTP関節と呼ばれる足の親指の付け根の腫れですが、膝や肘関節、かかと、手の関節に現れる場合もあります。万力で締め付けられるような激痛が走り、立って歩けなくなるほど。「酔っ払って、覚えがないのだけど、足をどこかにぶつけて骨が折れてしまったのかもしれない」と骨折を疑って受診される患者さんも多いです。痛風の患者さんは遺伝子やホルモンの関係で男性が98.5%を占めます。女性でかかる人は閉経後がほとんどです。

 痛風が厄介なのは、<激しい痛み>だけではありません。恐ろしい病気、命にかかわる病気を呼び込んだり、引き起こしたりする要因にもなります。


 痛風=尿酸の関係のみに着目されがちですが、高尿酸血症は、「高血圧」や「腎不全」といった動脈硬化性疾患に関連する可能性の高いことが明らかとなってきています。また、高尿酸血症の患者は、腎臓で結晶化し、石が尿道をふさぐ「尿路結石」の合併率が高いことも特徴です。さらに血清尿酸値の高い状態が続くと、動脈硬化や腎臓に尿酸塩結晶が沈着するなどし、「痛風腎」と呼ばれ徐々に腎機能が低下します。そのまま放置すると、場合によっては人工透析や腎移植が必要になることもあります。人工透析導入患者のうち、1%弱はこの痛風腎によるものとされています。自覚症状がなくても油断は禁物です。


 治療ですが、発作時の応急処置として、患部を心臓より高い位置に保ち、タオルを巻いた氷のうや冷水で冷やすと痛みが軽減されます。湿布はあまり効果がなく、温めたりマッサージをしたりすると悪化します。何より早めの受診が大切で、消炎鎮痛剤を処方して痛みと炎症を抑えます。市販のアスピリンが含まれた痛み止めは発作を悪化させることがあるので服用は避けてください。


 本格的(根本的)な治療が必要になるのは、尿酸値が7.0ミリグラムを超えている場合です。定期的に数値を測定し、食事や運動など生活習慣の改善が必要となります。8.0ミリグラム以上の場合、症状の有無にかかわらず、医療機関による治療が不可欠です。最終的に尿酸値を6.0ミリグラム以下にするのが目標となります。痛風は、残念ながら完治する病ではありませんが、適切な治療と自己管理で十分コントロールできます。


 薬物による治療は昨今、目覚しく進歩しています。1日1回の服用で効果が得られる薬、腎機能が低下した患者さんへの副作用が少ない薬、尿たんぱくや高血圧の改善効果も見込める薬なども登場し、患者さんの体質や症状ごとにきめ細かく対応できるようになっています。


 注意したいのは、服薬の中断です。薬の飲み忘れによって血清尿酸値が変動することが痛風発作の誘因となりますので、たとえ無症状でも継続した内服が重要になります。また、正常とされる血清尿酸値を5年間維持していた患者さんでも、服薬を中止すると約40%の確率で3年以内に炎症(発作)が再発するというデータがあります。なかなか大変なことですが、服薬は基本的には生涯続けていく必要があります(尿酸値が安定している場合は医師と相談し、いったん中断するケースもあります)。


 薬物治療の質はよくなっていますが、食事や運動療法といった生活習慣の改善が基本であるということに変わりはありません。痛風の患者さんの約60%は肥満で、痛風の予防はメタボリックシンドローム対策と直結します。カロリー摂取量に気を付け、標準体重を保つことが大切です。プリン体は体内で分解されると尿酸に変わることから、プリン体を多く含む食品の取り過ぎも注意が必要です。肉や臓物、魚介類の干物などに多く含まれています。糖分の多いソフトドリンクもよくありません。お酒は、種類に関わらずアルコール自体が血清尿酸値を上げるため節酒を心がけ、醸造酒よりは蒸留酒を、ビールを飲むならプリン体0のものを選ぶと良いと思います。患者さんの中には、プリン体0のお酒であれば、たくさんの量を飲んでも大丈夫と考える人も多いですが、それは誤解です。重ねて言いますが、アルコールを大量に飲めば、痛風の危険性を高めることに変わりはありません。お酒は控えめにして、最低でも週2日の休肝日を設けることをお勧めします。


 尿酸は、中性~アルカリ性の尿に溶けやすい性質があります。尿が酸性の人は、野菜や海藻などのアルカリ性食品を食べるようにしましょう。低脂肪の乳製品や植物性タンパク質(大豆など)は、継続的に取ると痛風の発作予防につながるので、意識してバランスよく摂取してください。激しい運動は尿酸値を上げるので、水泳やウオーキングなどの有酸素運動を継続し、1日2リットル以上の水分を取るようにしましょう。

 痛風や高尿酸血症は、整形外科以外にも内科、リウマチ科などの診療科でも診断・治療を行っていますが、関節の痛みや腫れは、痛風以外の病気も十分に考えられます。ほかの病気との鑑別、痛風ではなかった場合の治療のことなどを、まずは整形外科を受診するのが効率的です。

 最後に、多くの痛風、高尿酸血症の背景には生活習慣のゆがみがあります。食事療法や運動療法は痛風、高尿酸血症の改善や予防だけでなく、健康増進にもつながるので、毎日実践してもらいたいです。

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