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『前十字靭帯損傷の自主ケア』パンフレット作成しました

 

  リハビリテーション部ではリハビリ通院患者さんへ向けて、自宅でも継続してトレーニングしていただける様に『自宅で出来る運動療法』パンフレットを作成しました。今回は第3弾として『前十字靭帯損傷の自主ケア』についてご紹介させていただきます。

 今回テーマになっている前十字靭帯ですが、まずは『靭帯とは何か?』を説明させていただきます。靭帯とは関節を構成する骨と骨を繋ぎ止める役割をしています。これは関節の動きをスムーズに行うために余計な動きが出ないようにすることや骨が逸脱(脱臼)しないようにする役割があります。膝関節には主に内側側副靭帯、外側側副靭帯、後十字靭帯、そして今回の題名にも挙がっている前十字靭帯があります。


 靭帯の損傷はスポーツが原因で起こる事が多いのですが、日常生活でも転倒や足を滑らせた際に膝関節の過度な屈曲や捻る様な動きが起きたときに損傷してしまう恐れがあります。


 また、Finsterbushらによると前十字靭帯損傷をした場合に半月板損傷や関節軟骨損傷など二次的な関節内の損傷が認められた。(Finsterbush A, Frankle U, Matan Y, et al.: Secondary damage to the knee afterisolated injury of the anterior cruciate ligament. AM J Sports Med 18: 475-479,1990.)という報告もされています。


 これは前十字靭帯損傷により靭帯の機能が低下もしくは機能しなくなった場合に関節の安定性が低下する事や関節内で余計な動きが出てしまうことで軟骨や半月板の損傷が進行して膝の疼痛や変形性膝関節症につながってしまう可能性があることを意味します。


 前十字靭帯を損傷した場合、前十字靭帯再建手術を行う治療法と膝装具を装着し運動療法を行っていく方法があります。治療法に関しては医師の診断と患者さんのお考えにより決定していくこととなります。今回、私たちは手術を行わない保存療法に関する患者さんへ向けたパンフレットを作成しました。


 前十字靭帯を損傷した場合、前記にある通り膝の安定性が低下して膝崩れ現象が発生する恐れがあります。また、そのことにより軟骨や半月板をより擦り減りやすくしてしまいます。ではどの様にすれば膝の安定性を回復することが出来るのでしょうか?


 実は膝の安定性に関わるのは靭帯だけではなく筋肉が深く関与しています。膝の場合は大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋肉を強くすることで安定性を回復させていくことになります。

 

 清水らによるとKyuro 膝装具を用い保存療法を受けた症例9膝を対象とし、原則的にKyuro 装具を3ヵ月間装着し、受傷後2週間以内から運動療法を開始した前十字靭帯損傷例では脛骨プラトー骨折の1例を除く8膝で受傷後2ヵ月から6ヵ月で膝の不安定性は消失した。 (清水泰宏,中野哲雄,阿部靖之・他:Kyuro 膝装具を用いた新鮮膝十字靭帯損傷の保存療法とMRI 所見.整形外科と災害外科46:587-590,1997.)と報告した研究もあります。

 当院でも手術を行わず、保存療法により前十字靭帯損傷の患者さんの競技復帰や生活の向上を目指したリハビリテーションプログラムとして徒手療法や電気療法、運動療法(大腿四頭筋セッティング、股関節伸展運動など)を用いて時期や膝の状態に合わせて段階的に治療を進めていけるようしています。また、患者さんに自宅でもトレーニングを継続して行っていただけるよう分かり易く工夫したパンフレットを作成させていただきました。

 前十字靭帯損傷により患者さんが大好きなスポーツ活動や趣味を諦めてしまうことや生活に支障が出ること、将来的な膝の疼痛や変形性膝関節症に悩まされないように当院リハビリテーション部ではしっかりと患者さんに寄り添い、サポートさせていただきたいと考えております。





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