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  • 2024年10月5日

蜂窩織炎とは? 

 突然、ぶつけたわけでもないのに、手や足が赤く腫れて痛みや熱感が出ることがあります。蜂窩織炎とは、皮膚や皮下組織に急性の細菌感染が起こる病気で、主に、溶血性連鎖球菌や黄色ブドウ球菌といった細菌が原因となります。


 蜂窩とはハチの巣のことで、顕微鏡で炎症を起こした組織をみると、ハチの巣の仕切りのようにみえることから由来しているそうです。患部の皮膚が赤くなり、次第に範囲を広げながら、腫れ、熱感、痛みなどの違和感が現れます。


 手足に最もよく生じますが、体のどの部分にも発生します。自然に治ることはなく、放置していると重症化することがあるため、医療機関での治療が必要です。

                    

蜂窩織炎の症状

 初期の段階では、皮膚に赤み、はれ、熱感、ムズムズ感があり、触ると痛みが生じます。

皮膚の赤みは境界線が不明瞭で、ぼんやりと広がっていきます。


 症状は急速に広がり、痛みが強くなります。炎症によるダメージが強い中心部は、壊れた細胞から出た浸出液がたまって、ブヨブヨと柔らかく変化します。進行すると、倦怠感や頭痛、発熱、寒気、関節痛などの全身症状が見られます。


蜂窩織炎の原因

 多くの場合、皮膚にできた小さな傷から細菌が皮膚の深部に侵入し、増殖することで起こります。ただし、明らかな傷が無くても発症することもあります。


 健康な皮膚では、皮膚に覆われているため、細菌などの外敵の侵入を防いでいますが、ケガ、皮膚炎や虫刺され、動物に咬まれる、水虫(白癬)、皮膚のひび割れなどによって皮膚が傷つくと、細菌が侵入し、蜂窩織炎の発症のきっかけになることがあります。


 蜂窩織炎は感染症ですが、人から人へうつる病気ではないので、患者に接触しても感染しません。糖尿病などの持病によって身体の抵抗力が弱っている人や、がんの手術などによってリンパ節を切除してリンパの流れが悪くなっている人は蜂窩織炎を発症しやすく、重症化のリスクも高くなります。


治療法

 蜂窩織炎を放置していると急速に重症化し、重篤な感染症に進行することもあるため、早期に治療を受ける必要があります。


 患部に冷たい濡れタオルを当てることや、保冷剤をハンカチや布にくるみ、患部に当てるなどして冷却するなどの処置をして、できるだけ早く医師の診断を受けましょう。

患部を温めたり、マッサージをしたり、飲酒をしたりすることは症状を悪化させる恐れがあります。


 蜂窩織炎と診断されたら、抗菌薬の飲み薬や点滴による薬物療法を行います。症状が楽になったからといって途中で治療をやめてしまうと重症化することがあります。自己判断で治療を中断することはやめましょう。                  

                            

予防法

〇皮膚のケア:毎日きれいに洗うことや、肌の保湿ケアなどで、日ごろから皮膚の清潔を維持し、バリア機能を高めておくことで、細菌の侵入を防ぐことが肝心です。


〇傷の適切な処置:小さな傷や擦り傷ができた場合でも、早めに消毒し、ガーゼや絆創膏で覆い、清潔を保ちましょう。


〇免疫力を高める生活:栄養バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠を心掛け、免疫力を維持することが大切です。

            

引用文献

田邊三菱製薬ヘルスケア

参考文献

厚生労働省 介護現場における感染対策の手引き




 


 今回は、日々の診療業務中でよく聞かれる「この検査って何なの?」という質問に答えるべく、骨塩定量検査についてまとめたいと思います


 骨塩定量検査は、骨密度を測定する検査の一種で、主に骨粗鬆症や骨折のリスクを評価するために用いられます。骨密度は骨の中に含まれるカルシウムやその他のミネラルの量を示し、骨の強度や健康状態を反映します。この検査は、骨がどれだけ密であるか、すなわちどれだけのカルシウムが含まれているかを測定することで、将来的な骨折のリスクを予測し、骨粗鬆症の診断や治療効果の判定に役立てられます。


 骨塩定量検査にはいくつかの方法があり、最も一般的なのが「DXA(デキサ)法」(Dual-energy X-ray Absorptiometry)です。DXA 法では、低用量の二種類のエネルギーの X 線を使用して骨密度を測定し、当院でもこの DXA 法の骨塩定量検査を行っています。


 他の方法としては、超音波を利用する「超音波骨密度測定」や、CT スキャンを応用した「QCT(Quantitative Computed Tomography)」などがあります。超音波法は主にかかとの骨密度を測定するのに用いられ、放射線被曝がないため安心して受けられる一方、DXA 法に比べて精度が劣る場合があります。QCT は三次元的に骨の密度を測定できるため、より詳細な情報が得られますが、被曝量が多くなるというデメリットがあります。


 骨塩定量検査は、特に閉経後の女性や高齢者にとって重要です。


 閉経後の女性はエストロゲンの分泌が減少することで骨密度が急激に低下しやすくなり、骨粗鬆症のリスクが高まります。また、高齢者は加齢に伴う骨の劣化やビタミン D の不足が原因で骨密度が低下しやすくなります。このような人々に対して、骨塩定量検査を行うことで、早期に骨密度の低下を発見し、適切な治療や予防策を講じることができます。


 さらに、骨折を経験した人や骨粗鬆症の家族歴がある人、特定の薬物を長期間服用している人なども、定期的な骨塩定量検査が推奨されます。この検査によって得られたデータは、医師が骨の健康状態を評価し、治療方針を決定するための重要な指標となります。


 骨塩定量検査は、定期的な検査と適切な対策を取ることで健康で活動的な生活を維持するために欠かせないものとなっています。検査希望の方はすぐ受けられるので、当院の受診を検討してみて下さい。

 

 私たちは二本脚で立って歩いて生活をしています。毎日気が付かないうちに膝関節や股関節、腰に負担をかけているのです。それにより年齢とともに膝関節や股関節、腰にトラブルが発生して痛みや可動域の制限が出現し、生活や趣味活動の妨げになる可能性があります。

 

 今回はその中でも膝関節に注目してお話ししたいと思います。

 

 膝関節は大腿骨(太ももの骨)と脛骨(脛の骨)、膝蓋骨(膝のお皿と呼ばれる骨)で構成されます。大腿骨と脛骨の末端、膝蓋骨の関節面には関節軟骨と呼ばれる軟骨が骨をカバーするように包んでおり、大腿骨と脛骨の間には半月板と呼ばれる軟骨が存在しています。そのほかにも関節を安定させるための靱帯や膝関節の運動と安定性を向上する筋肉が関節を構成しています。

 

 関節軟骨は膝関節にかかる体重や運動時の衝撃を緩和する緩衝材としての役割や膝関節の動きを滑らかにする様な役割があります。皆さんはテレビなどで聞いたことがあると思いますが関節軟骨は使用すればするだけ擦り減っていきます。そして軟骨は自己再生能力が乏しく回復することが難しいものなのです。年齢とともに擦り減り回復が難しい軟骨がある程度傷んでくると痛みや関節の動きを邪魔して引っ掛かるような違和感が出現するようになります。そのまま放置するとO脚などの変形を伴う変形性膝関節症につながります。


 痛みが増え歩くことも困難になれば生活も大変になり、スポーツや旅行、園芸や買い物などの趣味活動も行えないことになります。そうならないためにどうすればよいのか考えていきましょう。

 

 関節軟骨を摩耗することは避けられませんがその負担を減らして守っていくことは可能です。では、そのために有効な方法とは何が考えられるでしょうか。

 

➀ 体重を軽くして膝関節にかかる負担を減らしてあげるということになります。


② 膝関節を動かし支える筋力を強化して関節にかかる負担を減らすという方法です。

 

 一つ目の体重を減らし負担を軽減する方法について注意点があります。それは運動をしないで食事を減らすなどのダイエットを行うことです。もちろん、食事内容を考えて間食を減らすなどの食事コントロールをすることも重要になりますが必要以上に食事を減らすことで栄養状態を悪化させることは筋力や体力の低下を招きます。また、運動をしないと筋力が低下してしまうことが考えられます。これにより関節を支える力が低下して体重は減ったのに関節にかかる負担は軽減しないような状況が発生する可能性があるのです。

 

 ここで重要になるのが二つ目に挙げた運動による筋力の強化をすることにつながっていきます。膝関節を動かし支える筋肉は主に大腿四頭筋、ハムストリングス、下腿三頭筋です。これらの筋肉を強化し関節にかかる負担を軽減することで膝関節の痛みの軽減につなげます。強化に役立つお家でできる運動を紹介します。


<大腿四頭筋を強化する運動>

① 椅子などに腰を掛けます。その姿勢で膝関節を出来る限りまっすぐ伸ばします。伸ばした状態で10 秒間数えます。10 秒数えたらゆっくり元に戻します。これを10 回繰り返します。片脚を10 回終えたらもう片方の脚も10 回運動を行いましょう。

 この運動のコツは膝関節を伸ばした時に膝蓋骨(膝の皿)のすぐ上に力を入れるイメージで行うと良いでしょう。


② 床やベッドに長座位(足を伸ばした状態で座る)または背臥位(仰向けに寝る)で膝関節の下に枕やボールを入れます。そのまま枕を膝の裏で押しつぶすように膝関節を伸ばします。押しつぶしたまま10 秒間数えます。これを10 回繰り返します。片脚ずつ行います。

 この運動のコツは膝蓋骨(膝の皿)の周囲に力を入れるイメージで行うと良いでしょう。


<ハムストリングスを強化する運動>

① 立位で脚を肩幅に開きます。椅子の背もたれや壁、壁についている手すりなど安定した動かないものに手をつきます。そのまま膝関節を45°~60°程度曲げてしゃがんでいきます。膝関節を曲げた状態で3 秒ほど静止してゆっくり立ち上がります。これを10 回繰り返します。

 この運動のコツはお尻を後ろに下ろしていく様に膝関節を曲げていくと良いでしょう。


② 背臥位(仰向けに寝る)で膝関節を90°曲げて膝を立てます。お尻を持ち上げて5秒静止してからゆっくりと下ろします。これを10 回繰り返します。

この運動のコツはお尻をしっかり持ち上げることとゆっくり下ろすことを意識しながら行うと良いでしょう。


<下腿三頭筋を強化する運動>

① 立位で脚を肩幅に開きます。椅子の背もたれや壁、壁についている手すりなど安定した動かないものに手をつきます。その姿勢で踵を持ち上げます。その後ゆっくりと踵を下ろします。これを10 回繰り返します。

 この運動のコツはしっかりと踵を持ち上げゆっくりと下ろすことを意識して行うと良いでしょう。



 ⇒ まとめると、膝関節の負担軽減には運動を行いながら適度な栄養を食事でとり、

余分な間食を避けて筋肉を保ちながら体重を減らすことが大切です。

 

 膝関節の痛みなどの治療には薬物療法やリハビリテーションなどもありますので、放置せずに医師に相談して適切な治療や運動の指導を受けることが悪化させずに生活の質を維持していくことに結びつきます。


 運動に関するご質問や腰痛、膝などの関節痛にお困りの方は整形外科にご相談ください。皆様の生活をサポートいたします。

 

参考文献:医歯薬出版株式会社 基礎運動学 第 6 版補訂

     医学書院 標準理学療法学・作業療法学 解剖学 第 4 版




 
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