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  札幌市では以前から未就学児の医療費が助成されていましたが、令和2年4月から段階的に助成範囲が拡大されており、令和3年4月より小学6年生までのお子さまが医療費助成の対象となりました。(※所得制限により対象とならない場合があります。)


 通院・入院費ともに保険診療の自己負担分を札幌市が助成します。初診時には医科580円、歯科510円の一部負担金が発生しますが、医科、歯科の再診・調剤薬局・柔道整復・はり・きゅう・マッサージの場合は0円となります。


 子ども医療費助成の対象となる方には令和3年3月下旬頃に札幌市より受給者証が送付されております。当院受診の際は健康保険証と札幌市子ども医療費受給者証の両方をお持ちになり、窓口にご提出ください


 万が一、受給者証をお忘れの場合、窓口で2割~3割分をご負担いただくかたちになりますが、後日役所にてお手続きしていただきますと差額が戻ります。


 子ども医療費助成制度について、詳しくは札幌市のホームページに記載されておりますので、そちらをご確認ください。


【札幌市・子ども医療助成のHP↓】

https://www.city.sapporo.jp/hoken-iryo/iryojosei/nyuyoji.html


 また、北海道では各自治体で子ども医療助成を行っておりますので、お住まいの自治体にお問い合わせください。各自治体により助成対象の範囲は異なりますが、道内にお住まいで受給者証をお持ちであれば、窓口に受給者証をお持ちいただくと一部負担金(医科580円、歯科510円)のお支払いで受診をすることができます。


 これらの受給者証は北海道内でのみ有効となりますので、もしも道外の医療機関にかかる場合は2~3割分を一度負担することとなります。道内にお戻りになった後にお住まいの自治体でお手続きしていただくと差額が戻りますので、領収書と明細書を無くさないようお気をつけください。




 

 医師は症状や状態、どういった時に痛みがでたかといった受傷原因などを基に疾患を推測し診断をしていきますが、診断をより正確なものにする鑑別診断のためには画像診断が必要不可欠となります。


 画像診断には、レントゲン検査やCT検査、MRI検査、超音波検査、核医学検査などなど、様々な検査がありますが、それぞれに長所短所があり、症状から考え得る疾患に適した検査を行い、場合によってはそれぞれの検査を組み合わせながら診断していきます。当院では、レントゲン検査と超音波検査、MRI検査を行っています。今回は、整形外科領域において、MRI検査がどう役立てられているのか、ご紹介していきたいと思います。


 当院では、2019 年 4 月より(株)日立製作所製である 0.25 T のオープン型 MRI 装置 AIRIS Light を導入しており、2020 年度は 1800 件を超える検査を行っています。部位別の内訳としては、頸椎や胸椎・腰椎などの椎体系の検査が約1100件、肩関節や肘関節、手関節、股関節、膝関節・足関節などの関節系の検査が約600件、その他の部位や軟部腫瘍などの検査が約100件実施されております。


 MRIは、放射線を利用せず、強力な「磁石」とコイルによる「電磁波」を用いて身体を様々な角度から輪切り状(断面像)に画像化する検査です。特徴としては、まず、放射線を利用していないため、被曝がありません。また、組織分解能が高いため、脊椎の椎体や脊髄、椎間板の描出や、骨、関節内、筋肉を支える腱や靭帯、軟部組織などの描出に優れています。


〇整形外科領域でMRI検査が有用であるとされる疾患


頚椎症、胸椎・腰椎の椎間板ヘルニア、脊髄腫瘍、脊髄奇形、

四肢不全骨折、高齢者の新鮮圧迫骨折、スポーツ選手の疲労骨折、

関節の靭帯損傷、半月板損傷、骨軟部腫瘍 など


 一例として、上記MRI画像は、膝関節の検査で骨と骨をつなぐ役割である靭帯のひとつである前十字靭帯を表示したます。Aの正常例では、矢印で示しているように前十字靭帯は1本の黒い帯状に繋がっているのがわかると思います。一方、Bの異常例では、矢印部分で黒い部分が途切れ、白くもやもやしているようにみえます。前十字靭帯損傷の所見となります。このように、レントゲンでは表示することが難しいものを描出することができます。一方で、レントゲンでは靭帯は表示されませんが、周囲の骨の外傷や骨の位置のずれ具合などを評価しやすいため、組み合わせて検査することでより正確な診断が可能となります。


〇MRI検査を受ける際の注意事項


・当院では、MRI検査は基本的には予約制となっておりますが、検査枠が空いていれば当日検査することも可能です(状況によってお待ちいただく場合もあります)。

・検査時間は検査部位により15~30分ほどかかります。

・動きにとても弱い検査のため、検査中は動かないようにお願いします。

・MRI装置は巨大な磁石となっているため、金属を持ったまま検査室内の装置に近付くと急激に引き寄せられてしまったり、時計や携帯電話、クレジットカードなどの磁気カードは磁気の影響で使用できなくなる恐れがあります。また、火傷の危険性などがありますので MRI検査を受ける際はできるだけ薄化粧、軽装にて来院いただけると幸いです。


・安全に検査を受けていただくためにも当院ではMRI検査前に問診(同意書)をとらせていただいています。心臓ペースメーカーや埋込型除細動器(ICD)がある方、妊娠中の方など、回答の内容によってはMRI検査をお受けできない場合もありますのでご了承ください。



 今回は、5月1日号の続きです…




 

 診断は、問診で膝の痛みや腫れの状態などを確かめた後、レントゲン検査を行い、関節軟骨のすり減りの具合などを確認し、それらの結果をもとに判断します。


 治療は、痛みの軽減や症状の進行の抑制を目標とする「保存療法」と、痛みの原因を根本的に取り除こうとする「手術療法」があります。


 多くの患者さんにとって治療の第一は保存療法となります。肥満の人は減量をするなど膝への負担を減らします。運動療法では、膝を支える太ももの前側の筋肉・大腿四頭筋などを鍛える運動を指導します。膝には体重の数倍の力がかかっていますが、その5〜7割は太ももの筋肉が引き受けています。安静にするだけでは筋肉が衰え、膝痛が悪化する悪循環に陥ってしまいます。また、足底板やサポーターなどの装具を使って膝への負担を減らしたり痛みを軽減したりする場合もあります(装具療法)。


 薬物療法には、痛み止め(消炎鎮痛剤)の飲み薬・貼り薬や膝関節内にヒアルロン酸を注射する方法などがあります。ヒアルロン酸は軟骨や関節液の成分の一つで、関節の動きをよくする潤滑油としての役割も果たしています。膝関節内にヒアルロン酸を注射することで、関節軟骨を保護し、痛みや炎症を抑えて症状を改善するだけでなく、病気の進行を抑える効果も期待できます。


 ところで、患者さんから「膝の痛みに、飲むヒアルロン酸などサプリメントって本当に効きますか?」というご質問をよくいただきます。以前、コラムでも取り上げましたが、私の返答は「それらのサプリメントが膝の痛みに効くという科学的・医学的根拠はないので、効果は期待できません。ですから、私はお勧めしません」となります。変形性膝関節症に効果があると謳われるサプリメントの代表はヒアルロン酸のほか、グルコサミンとコンドロイチンです。これらは関節軟骨の重要な成分であり、これを内服することの変形性膝関節症に対する効果を確かめる臨床研究が広く行われてきましたが、科学的・医学的に信頼性が高い研究のほとんどが、「効果は認められない」と結論しています。そもそもサプリメントは薬のような形状ですが、医薬品ではなく食品です。食品ですから、病気を治す効果は証明されていませんし、サプリを飲むだけで健康になったりはしません。効果を暗示した魅力的なキャッチコピーや利用者体験談を使った広告が目立ちますが、それらのサプリメントは効果や安全性が保証されているわけではないことを理解してもらいたいと願っています。


 保存治療で痛みが軽減されず、日常生活や仕事に不便を感じるようであれば、手術療法が考慮されます。


 一般的に症状が進行期(軽度〜中程度)であれば「骨切り術」が、末期(重度)であれば「人工関節置換術」が行われます。ただし、骨切り術が適しているか、人工関節置換術が適しているかは、関節や関節軟骨の状態によるのですが、患者さんの考え方やライフスタイルによるところも大きいので、主治医とよく相談する必要があります。


 骨切り術は、すねの骨の一部を切り、O脚を矯正してややX脚にすることで、ひざの内側にかかりすぎていた負担(体重)を外側に分散させる手術です。いくつか術式がありますが、最近では膝の内側から骨を切って広げ、時間とともに本物の骨に置き換わる人工骨を挿入し、金属のプレートで固定する方法が多くなっています。自分の関節を温存できるのが利点で、他の手術法と比較して侵襲(心身に及ぼす影響)が少なく、術後の日常生活に対する制限も少ないです。

 

 人工関節置換術は、変形して傷んだ関節の骨の表面を取り除き、金属とポリエチレンでできた人工関節に置き換える手術です。変形して傷んだ部分だけを置き換える「部分置換術」と、すべてを置き換える「全置換術」があります。最大の利点は、一度手術を受けて回復すると、以降は痛みがほとんどなく生活できる可能性が高いことです。現在、人工関節は術後20〜30年は持つとされ、大きなアクシデントがない限りは生涯、人工関節の入れ替えを必要としないケースがほとんどです。術後は、関節に大きな負担を与えるような動作は控えてもらいますが、日常生活にはほとんど支障がありません。ジョギングやゴルフなどの簡単なスポーツ、登山、旅行なども楽しめます。


 保存治療を続けるか、手術に踏み切るかは、患者さんが今後どのような生活を送りたいかによって異なってきます。「とにかく手術がいやだ」という方もいらっしゃいますから、その場合は可能な限り保存治療を続け、痛みを緩和しながら日常生活を問題なく送るための手助けを行っていきます。また、症状が進んでいても痛みがあまりないのであれば、すぐに手術する必要がありません。


 もし、膝の痛みや変形が強くなってきて、日常生活が困難になっていたり、趣味や生きがいなど自分のやりたいことができなくなっていたりするのなら、手術を検討するタイミングといえるでしょう。膝の骨切り術、人工関節置換術は整形外科分野の中でもポピュラーな手術で、長期的に安定した治療成績が報告されていますので、安全性や痛みなどへの不安から手術に抵抗がある人は多いと思いますが、過度に怖がる必要はありません。「スポーツを続けたい」「いろいろなところに旅行に行きたい」など、これからも活動的な生活を送りたいと考えているのであれば、患者さんの満足度が高いのは、痛みが取れる割合が最も高く、生活の質が大きく改善される手術による治療だと思われます。


 最後にどちらの治療方針で自らの痛みに向き合っていくかを選択するのは患者さん自身です。症状が悪化する前に真剣に治療に向き合ってほしいと思います。


 現在も日本人の平均寿命は延び続けていますが、肝心なのは、日常的な支援や介護を必要とせず、健康で自立的な生活を送れる「健康寿命」を延ばすことです。そのためのカギとなるのは、最後まで自分の脚で歩けるかどうかです。


 どんな病気にもいえることですが、医師による早期診断・早期治療が何よりも大切です。年だから仕方ないと我慢したり、自己判断だけで対処したりするのはいけません。少しでも膝に痛みや違和感があったり、不安を感じたりするなら、すぐに整形外科を受診し、一度自分の膝がどのような状態なのか確かめてみてください。将来の膝の健康を守ること、また、少しでも早く膝の健康を取り戻すことが、健康で長寿を迎えるための一番の近道といえます。