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 このたび、当院リハビリテーション室では、患者さんにより快適にリハビリを受けていただけるよう、物理療法で使用する「電気機器」と「牽引装置」を新しい機器へ入れ替えることになりました。


 今回はそれぞれの治療についてご紹介します。


電気治療とは…

 電気治療は、身体に適度な電気刺激を与えることで、痛みの軽減や筋肉の緊張緩和、血流の改善などを目的として行う治療です。腰痛や肩こり、膝の痛みなど、様々な症状に対して使用されています。電気刺激によって痛みの感覚を和らげたり、硬くなった筋肉を刺激することで、身体を動かしやすい状態に整えることが期待できます。症状や治療する部位に合わせて刺激の強さを調整しながら使用するため、「電気は少し苦手」という方にも無理のない範囲で治療を行います。


牽引治療とは…

 今回導入する牽引装置は、首(頸椎)と腰(腰椎)の両方を対応した機器です。

牽引治療とは首や腰を一定の力でゆっくりと引っ張ることで、背骨周囲の筋肉や関節にかかる負担を軽減することを目的とした治療です。頸椎牽引では首から肩周囲、腰椎牽引では腰周囲を中心に牽引を行います。適度な牽引によって筋肉の緊張を和らげたり、関節周囲への負担を軽減したりする効果が期待されます。


※ただし、電気治療や牽引治療は、すべての症状に適しているわけではありません。当院では患者さん一人ひとりの症状や身体の状態を確認しながら、必要に応じて運動療法などと組み合わせて実施していきます。


より快適なリハビリ環境を目指して

 今回の機器入れ替えを通して、これまで以上に安心して快適にリハビリを受けていただける環境づくりを進めてまいります。

 新しい機器について「どんな治療なの?」「自分の症状にも使える?」など気になることがありましたら、リハビリスタッフにおたずねください。

 今後も患者さん一人ひとりの症状や目標に合わせたリハビリテーションを提供できるよう、スタッフ一同取り組んでまいります。




 

 捻挫とは、外力がかかることにより関節を支えている靭帯や関節包などの軟部組織、軟骨が損傷することです。さらに重症なのが剥離骨折で、頻度の多い足関節で例えるならば、足関節を内側に捻る事により、外くるぶしの付近にある外側靭帯のうち、前距腓靭帯が引き伸ばされ、靱帯付着部の骨が剥がれることです。

 

 当院を受診する患者さんで多いきっかけとしては、スポーツ活動(バスケやサッカーなど)中の激しいぶつかり合いや急な方向転換、着地動作またスポーツ以外でも階段の昇り降りや転倒と様々です。損傷部位は、足関節や手関節、肩関節、膝関節など、全身のあらゆる関節部位で起こります。

 

 成長期の子供は骨端線と呼ばれる成長軟骨部分が、まだ完全に骨化していないため発症の確率が高いと言われています。また、高齢者でも骨密度の低下により比較的軽い力でも発症します。

 

 自覚症状として、患部の腫れと痛みです。その他、皮下や関節内の出血、熱感、関節のぐらつき(不安定性)、可動域の制限などが見られることもあります。


 受傷した際は、すみやかにRICE(ライス)と呼ばれる応急処置を行い、病院受診をし適切な検査や治療を受けるようにしましょう。

 

【RICEとは…】

 Rest:安静

痛めた部位を動かさず、体重をかけないこと

※無理に動かすと出血や損傷が広がる可能性があります。

 

Ice:冷却

氷のうや保冷剤・アイスノンをタオル越しに当て、1回 15~20 分を目安に、間隔をあけて繰り返し冷やします。

※凍傷に注意してください。

 

Compression:圧迫

弾性包帯などで、ややきつめに巻き、腫れを抑えます。

※圧迫しすぎは、神経障害が出るので、しびれや変色が出たら少し緩めてください。

 

Elevation:挙上

患部を心臓より高い位置にあげるようにします。

※血流を抑え、腫れや内出血の増加を防ぎます。

 

受傷直後から 72 時間は、上記を行うことで、回復を早められると言われています。しかし、腫れや痛みが強い間は継続することが大切です。


 

【検査・診断】

  問診時は、受傷時の状態(例えば、どのような方向の外力を受けたか?ジャンプの着地や階段の昇降で捻ったのか?どちらの方向に動いたか?など)を詳しく伝えてください。

 診察では、医師による触診や患部を押したり、関節に力を加えたりする徒手テストを行なった上で、レントゲンや MRI 検査を行います。

 

【治療】

  関節の安定・安静を保ったり、骨癒合の促進のためシーネ固定を 1~3 週間行い、その後サポーターへ変更する保存療法がほとんどです。しかし、骨片の転位が大きかったり、関節の安定性に影響がある場合は手術が必要になるため、他院を紹介することもあります。

 完治には、2~6 か月かかります。再発のリスクを考えて、スポーツ復帰などの時期は自己判断せず、医師と相談しながら無理なく慎重にすすめることが大切です。完治後も、運動時の痛みや不安定性が自覚としてあらわれることもゼロではありません。ストレッチや筋力トレーニングを適切に行いましょう。



 

レントゲンを撮ったのに、なぜ MRI も必要なの?

 整形外科ではよくあるご質問です。レントゲンと MRI はそれぞれ得意分野が異なります。どちらが必要かを正しく理解することで、治療の流れがぐっとわかりやすくなります。


MRI が整形外科で役立つ理由

 MRI は、磁気と電波を使って体内を画像化する検査で、放射線被ばくがありません。

レントゲンや CT が骨の形を見るのに対し、MRI は軟骨・靭帯・腱・筋肉・椎間板といった「軟らかい組織」を鮮明に描出できます。整形外科の痛みの原因の多くはこれらの軟部組織にあるため、MRI は診断に欠かせない検査です。


MRI で「よく見える」もの

部位

代表的な病態・診断

椎間板・

脊椎

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、黄色靭帯肥厚。神経への圧迫も確認できる。

膝関節

半月板損傷、前後十字靭帯断裂、軟骨変性。スポーツ外傷の診断に必須。

肩関節

腱板断裂、上腕二頭筋腱損傷、関節唇損傷。五十肩との鑑別にも有用。

股関節

大腿骨頭壊死、軟骨損傷、臼蓋形成不全。早期発見に威力を発揮。

手首・足首

腱・靭帯損傷、三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷。細かい構造も描出。

骨髄・骨折

疲労骨折、骨挫傷、骨腫瘍。レントゲンに映らない早期の変化を検出。


放射線被ばくがないため、若い方や繰り返し検査が必要な方にも安心して行える検査です。


レントゲン・CT との使い分け

検査

得意なこと

整形外科での主な用途

レントゲン

骨の形・アライメント、関節の隙間

第一選択。骨折・変形・関節症の初期評価。

CT

骨の3D構造、骨折線の詳細

複雑骨折・術前計画・骨癒合の確認。

MRI

軟骨・靭帯・腱・神経・骨髄

靭帯損傷・ヘルニア・骨挫傷・腫瘍の精密診断。


検査前に確認が必要なこと

事前に申し出が必要な方


検査についての案内

・ペースメーカー・ICD(植込み型

 除細動器)

・脳動脈クリップ・人工内耳など

 頭部の金属

・整形外科的プレート・スクリュー(種類によっては撮影可)

 

・閉所が苦手な方はお気軽にご相談

 ください

・撮影時間は 15 〜 30 分程度です

・検査中は大きな音がしますが

 問題ありません

・途中でつらくなったらブザーで

 お知らせください


まとめ

軟部組織の診断

MRI は靭帯・軟骨・椎間板など軟部組織の診断に最も優れた検査

使い分けの原則

レントゲンは骨の形、CT は立体構造——目的に応じて使い分ける

気になる点は相談

金属埋め込み・閉所恐怖など、遠慮なくスタッフへお申し出ください


当院では症状や目的に合わせて最適な画像検査をご提案しています。検査について疑問がある方はお気軽にお声がけください。


 
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