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 最近、多くの医療機関で採用されており、当院も採用している院外処方についてお伝えしたいと思います。


 院外処方とは、厚生労働省が進める医薬分業の制度に伴い行われております。医師がお薬を渡す代わりに院外処方箋を発行し、保険薬局で薬剤師が処方内容や薬の飲み合わせ等を再確認し、お薬を渡すシステムです。

 

 処方箋を発行することにより、他の病院でもらった薬や市販薬・健康食品などの飲み合わせを薬剤師が、より専門的な立場でチェックすることが出来、安心して薬を服用することが出来ます。院外処方箋は病院・自宅・職場の近くなど、どこの調剤薬局でも投薬してもらえますが、大事なことは“かかりつけ薬局”を作ることです。


 かかりつけ薬局は、薬歴管理で重複投与や相互作用の副作用を防ぐことが出来ます。

薬局では“お薬手帳”の有無を聞かれます。お薬手帳は ①服用中の薬 ②過去に服用した薬 ③副作用があったり、体質に合わない薬 ④アレルギー歴 などの記録がされています。 

 

 お薬手帳があれば転居や災害時に持病の薬がスムーズに処方することが出来ます。東日本大震災や熊本地震の発生時には避難所や他県に避難された方もお薬手帳があれば適切にお薬がもらえたようです。


 地震などの災害はいつ、どこで起こるかわかりません。仕事先にいる時かもしれませんし、旅行に出かけている時かもしれません。お薬手帳は普段から持ち歩く事が必要です。 それが出来ない時は、せめて災害が起こった時にすぐ持ち出せるようにしておくことが大切です。最近はスマートフォンに保存できる電子お薬手帳も普及しています。詳しくは薬局でおたずね下さい。


 昨今は、ジェネリック医薬品が普及し、覚えにくい一般名(成分名)の処方薬も多くなっています。正確に伝えるためにも、普段からお薬手帳を活用し、医療機関受診時は医師へ、薬局を利用の際は薬剤師に提示し、安全に安心して薬剤を服用出来るように心がけてみて下さい。


 薬局でお薬を受け取る際は、ご本人が薬剤・投与日数・服用方法の説明を受け、薬剤を受け取って下さい。やむを得ず家族の方が受け取る際も薬剤師からの説明を受け、お薬手帳等を持参し、服用される方へお伝え下さい。


 ちなみに、お薬手帳持参した方は薬局の窓口負担額が少なくなります。今後の健康管理にもお薬手帳をお役立て下さい。





 厚生労働省の2019年国民生活基礎調査によると、さまざまな病気やけがのうち、患者さんの自覚症状がある割合が多いのは腰痛で、男性では第1位、女性では第2位(第1位は肩こり)となっています。


 そして近年、中高年が悩む腰痛の原因の一つとして注目されているのが、腰部脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)症という病気です。聞き慣れないかもしれませんが、患者数は国内で約300〜400万人と推定され、超高齢化が進む中、今後ますます増えることが予想されています。


 脊柱管は背骨に囲まれた管状の空間です。この管の中を神経が通っています。頸椎と胸椎の部分は脊髄で、腰の部分の腰椎では馬尾(ばび)と呼ばれる神経の束や血管が通っています。脊柱管は脊髄や馬尾など神経を守る役割をしていて、この管が狭くなると、神経を圧迫して手や脚などに痛みやしびれが起こります。腰椎の脊柱管が狭くなり、馬尾神経やそこから枝分かれして伸びている神経の根元・神経根が圧迫されて、腰や脚に痛みやしびれなどが生じるのが腰部脊柱管狭窄症です。


 背骨は椎骨という骨が積み重なって構成されています。椎骨は椎体と椎弓(ついきゅう)からできており、その間の空間が脊柱管です。椎体と椎体の間には椎間板があり、椎弓周辺には靱帯(じんたい)や椎間関節があります。椎体や椎弓、椎間板が変性したり、椎間板が脊柱管に飛び出してきたりすることによっても脊柱管が狭くなってしまいます。 中高年の女性に多い「腰椎分離症」や「腰椎分離すべり症」は、椎骨が前後にずれて起こる腰部脊柱管狭窄症の一種です。

 最大の原因は加齢で、50歳代から増え始め、70歳代では4割を超すとの調査もあります(まれに、生まれつき脊柱管が細く20〜40歳代で発症する人もいます)。骨粗しょう症による圧迫骨折が原因になることもよくあります。重い荷物をよく運ぶ人や、スポーツ選手など体を酷使し、腰に負担がかかりやすい人は若くても注意が必要です。


 症状は、どの椎骨に異常があるかで、違ってきます。一般的には腰からお尻にかけての痛みや腰の周りがなんとなく重い、違和感がある、張りがあるなどです。それに加えて脚のしびれや痛みがあります。腰痛はなく、脚の症状だけのこともあります。


 特徴的なのは、6〜8割の人に「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」という歩行障害が出ることです。しばらく歩くと膝から下にしびれや痛みが出て歩けなくなり、腰を丸めて少しの間、座って休むとまた歩けるようになる。これを繰り返すのが典型的な症状です。しびれや痛みは、ふくらはぎの外側から親指にかけて出ることが多いです。腰を後ろに反った時、痛みが出るのも特徴です。前かがみでいるとラクなため、次第に姿勢が悪くなりがちです。また、爪先立ちやかかと歩きができないことも、この病気のサインとなります。進行すると、神経が傷つき、階段でつまずく、足先が持ち上げにくい、スリッパが脱げやすいなど、足の筋力低下やまひ、下半身の脱力感や締め付け感がみられるようになります。また、歩いている時に尿意をもよおすことや便秘(排尿・排便障害)、肛門周辺がしびれたり、カッと熱くなったりするなどの異常が表れてきます。


 中枢神経は一度傷つくと再生できないため、腰部脊柱管狭窄症の病気の期間が長くなると、治療後もしびれや痛みが残ってしまう可能性もあります。安静な状態でも症状があるようなら、狭窄が進行し神経が傷ついてしまっているかもしれません。腰部脊柱管狭窄症は、放置していると高齢者の歩行困難や寝たきりを招く大きな要因となる非常に怖い病気です。


 足のしびれや火照り、短い距離を休みながらでないと歩けなくなるといった症状を、「年だから」とあきらめたり、「仕方ない」と我慢したりせず、できるだけ早くに整形外科を受診してください。もし腰部脊柱管狭窄症が原因であれば、そのまま放っておくと、悪化していく一方です。間欠跛行の出始めに治療をすれば、症状はほぼなくなるケースが多いです。


 診断は、レントゲンやCTで主に骨の変形を調べ、MRIでは骨の変形だけでなく神経の圧迫の程度も確認します。腰部脊柱管狭窄症に似た症状が表れる他の病気もあるので、確定診断するためにも画像診断は重要です。例えば、糖尿病の合併症でよく見られる閉塞性動脈硬化症は間欠性跛行と同じような症状が出ることがあります(一般的に、脊柱管狭窄症による間欠跛行の場合、前かがみにならないと痛みが治りませんが、動脈硬化が原因の場合は立って筋肉を休ませるだけで痛みが治まる点が異なります)。どちらも高齢者がなりやすい病気ですが、実際の患者さんは脊柱管狭窄症の方が圧倒的に多いです。閉塞性動脈硬化症は整形外科の範囲ではないので、専門の医師を紹介することになります。


 神経が傷ついていない初期の段階では、保存的な治療が基本です。症状や腰椎の変形・変性によってさまざまな方法があります。まずは、痛みや炎症を抑える薬物療法が有効です。痛み止めとあわせて、患部の血流をよくする薬や神経の修復を手助けする薬も使われます。近年は、神経障害性疼痛に効く薬なども登場し、選択肢はかなり広がっています。


 運動療法(リハビリ療法)も大切です。背骨を支えるには腹筋や背筋が必要です。また、脚の筋肉も姿勢を保つには重要な役割をしています。これらの筋肉を強くすることで、腰椎を安定させると痛みやしびれは出にくくなります。ウオーキングや水泳などの有酸素運動も効果的です。


 当院では、患者さんの年齢や症状からどのようなリハビリが必要で、最も効果的かを十分に検討し、患者さん一人ひとりに合ったリハビリプログラムを組み立てていきます。プログラムに沿って理学療法士がリハビリをサポートしますが、患者さんの状態をみながら適宜、患者さんに適したメニューに変更していきます。実際に痛みが改善し、治療や手術が不要になった患者さんも数多くいらっしゃいます。気を付けてほしいのは、我流のリハビリは絶対に禁物ということ。先ほど説明したように脊柱管狭窄症の原因にはさまざまな要因があります。異常の原因をきちんと見極めず、無理に腹筋や背筋を鍛えると逆効果になることもあります。腰部脊柱管狭窄症をテーマに「自分で治せる」「自宅で治す」と謳った、手軽にできる運動や体操を紹介した書籍や雑誌を見かけますが、自分の腰や脚がどのような状態なのかを専門的な検査や診断で確かめないうちに、その人にベストな運動療法が分かるはずもありません。自宅でできる体操にしても、当院では医師と理学療法士が複数の体操の中から患者さんに合ったものを選び、その方法を指導しています。毎日、その体操を自宅でやっていただき、受診時に効果を確認します。繰り返しますが、我流の運動、体操は本当に危険ですので、絶対に避けてください。


 保存療法としていても間欠跛行がひどくなって歩行距離が短くなるような場合や、日常生活が段々と辛くなる場合、筋力低下が出てくるような場合、安静時にも痛みやしびれが出てくるような場合、排泄機能の障害がある場合は、手術の適応となります。手術には、背骨の一部を切除して神経の圧迫を取る方法と、変形やずれを生じた椎体を固定する方法があります。近年は、内視鏡手術や顕微鏡手術など体への負担が小さく、高齢でも受けられる手術が登場しています。高齢者は持病の問題がありますが、麻酔科医など他の診療科と緊密に連携すれば安全に対応できます。


 手術をするかどうかは画像診断の結果や年齢ではなく本人の価値観によります。この病気はさまざまな症状を引き起こすことに加え、必ずしも画像検査だけで病状をすべて判断できるわけではないからです。例えば、MRIの画像診断で狭窄がひどくても症状が軽い患者さんもいますし、その逆のケースもあります。狭窄の程度と患者さんの訴えが一致しないケースも多いので、画像診断の結果からだけですぐに手術ということにはなりません。


 また、高齢でも活動性の高い人にとってほんの少しの距離しか歩けないのは苦痛ですから手術を選択する方が多数です。一方、身の回りのことができればいいという人に手術は必要ありません。手術は誰でも不安です。不安を解消する一番の方法は、主治医とよくコミュニケーションを取ることです。手術をしても、すでに神経が傷ついてしまっている場合、術後も痛みやしびれが残ってしまうこともあります。手術の良い点ばかりでなく、そういったマイナスの点についてもじっくり話し合ってください。


 最後に予防法ですが、一番は腰に負担をかけないことです。重い物を持ち上げるときにはいったん、腰をおろしてからゆっくりと持ち上げるなど注意が必要です。肥満もリスクです。日常の姿勢も大事ですね。腰椎はおなか側に少し湾曲しています。背骨をまっすぐにする姿勢を長時間続けることはよくありません。少し前かがみで楽な姿勢で過ごしてください。





どんな病気

 骨の強度が低下して、骨折しやすくなる骨の病気を「骨粗しょう症」といいます。骨粗しょう症により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをした、などのわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。  がんや脳卒中、心筋梗塞のように直接的に生命をおびやかす病気ではありませんが、骨粗しょう症による骨折から、介護が必要になってしまう人も少なくありません。  骨粗しょう症は痛みなどの自覚症状がないことが多く、定期的に骨密度検査を受けるなど、日ごろから細やかなチェックが必要です。

骨粗しょう症により折れやすい部位

 骨粗しょう症により骨折しやすい部位は、背骨(脊椎椎体)、脚の付け根(大腿骨近位部)、手首(橈骨:とうこつ)、腕の付け根(上腕骨)です。  背骨が体の重みで押し潰れてしまうことを「圧迫骨折」と言い、背中や腰が曲がるなどの原因となります。圧迫骨折が生じても、単なる腰痛として見過ごしていたり、痛みを感じない場合もあります。 1ヵ所骨折すると、その周囲の骨にも負担がかかり、連鎖的な骨折につながりやすいため、早期発見・早期治療が重要です。  大腿骨近位部は、骨折すると歩行が困難になり要介護状態になるリスクが高くなる骨折部位です。 大腿骨近位部骨折の85%は転倒が直接の原因となっていますので、骨粗しょう症の治療とともに転倒予防も重要です。

食事と運動


骨を強くする食事

骨密度を低下させない食事療法  カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨の形成に役立つ栄養素を積極的に摂りましょう。 カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。また、高齢になると、食の好みが変わったり、小食になったりしてタンパク質の摂取量は不足する傾向があります。 タンパク質の摂取量が少ないと骨密度低下を助長しますので、意識して摂取しましょう。栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事療法の基本です。 ♦カルシウム 牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など ※ 骨粗しょう症や骨折予防のためのカルシウムの摂取推奨量は、1日700~800㎎です。

♦ビタミンD サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレイ、シイタケ、キクラゲ、卵など

♦ビタミンK 納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなど

♦控えめにしたい食品、避けたい嗜好品など スナック菓子、インスタント食品の頻繁な摂取 アルコールの多飲 カフェインを多く含むコーヒーの多飲 タバコ


日光浴でビタミンDがつくられる  カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、紫外線を浴びることで体内でもつくられます。夏の直射日光を長時間浴びることは、皮膚が赤くなるなどダメージにつながりますが、適度な日光浴は骨の健康に役立ちます。  冬であれば30分~1時間程度散歩に出かけたり、夏であれば暑さを避けて木陰で30分程度過ごすだけで十分です。 屋内で過ごす時間が長い高齢者や、美容のために過度な紫外線対策を行っている人では、ビタミンD不足が心配されます。運動をかねて積極的に外出する機会をつくって、上手に紫外線と付き合っていきましょう。

骨を強くする運動

 骨は、負荷がかかるほど骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質があります。 散歩を日課にしたり、階段の上り下りを取り入れるなど、日常生活のなかでできるだけ運動量を増やしましょう。  骨折予防に有効な運動は、ウォーキング、ジョギング、エアロビクスなどがありますが、ご自身の体の状態にあわせて無理なく続けることが大切です。骨粗しょう症治療中の方や膝に痛みがある方は、運動を開始する前に医師に相談してください。