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 首から肩、腰から足の筋肉に突然の激痛!

もしかしたら「リウマチ性多発筋痛症」かも。まずは知ることで備えて!!


 激しいスポーツのあとや、急に運動した翌日などに「筋肉痛」が起こることがあります。今回は、まずどうやって筋肉ができるのか、そして、筋肉痛はなぜ起こるのか、を説明します。


 筋肉は「筋線維」という細い線維が集まってできています。運動で負担がかかると、筋線維が部分的に切れますが、体には自ら直そうという仕組みが備わっています。炎症を抑えたり、筋肉を活性化したりするサイトカインというたんぱく質が、切れた部分の細胞から出て筋線維を補修します。補修する時には、元の筋肉より太く強くしようという働きがあるため、筋肉が増えたようになります。これを「超回復」と呼びます。


 運動しすぎた時に起こる筋肉痛は、以前は疲れを感じさせる物質である乳酸によるものとされていましたが、最近では、切れた筋線維が炎症を起こすための痛みが原因であることが分かってきました。


 運動不足だと、筋肉は疲労がたまりやすく、硬くなりやすくなり、硬くなった筋肉を無理に使おうとするため、筋肉痛が起きやすくなる上に、けがもしやすくなってしまいます。だから、年齢にかかわらず日ごろから“筋トレ”を続けることは、とても重要なのです。特に高齢者の方は、動かなくなると筋力が低下しやすいです。加齢による虚弱化(フレイル)を防ぐためにも、自宅で簡単にできるストレッチや下半身を鍛えるスクワットなど、自宅でもできる簡単な筋トレ・体操を少しずつでも続けることが大切です。


 さて、ここから本題です。前日に運動をしたり重いものを運んだりした自覚がないのに、首から肩、腰から足(太もも)の筋肉に急な激しい痛みを感じる。ある朝突然、筋肉痛のような強い痛みやこわばりを感じ、布団から起き上がれない。そんな症状が出ている人は、もしかしたら「リウマチ性多発筋痛症(PMR)」かもしれません。


 原因不明の筋肉の痛みで寝返りや歩行が困難になり、ほとんど自分では動けないといった症状が重い状態、深刻なケースもあります。


 リウマチ性多発筋痛症は、免疫が自分自身の体を攻撃することで起きる膠原病と呼ばれる病気の一つで、まだはっきりとした原因が明らかになっていない慢性炎症性疾患です。高齢の方、特に65歳以上の女性に多くみられる病気で、首や肩、腰から足(太もも)の筋肉痛が代表的な症状です。「急に」「ある日突然」起こるのが大きな特徴です。痛みの程度は個人差があり、我慢できる範囲の痛みという人もいれば、激痛で日常生活に支障を来していたり、中にはほぼ寝たきり状態になってしまっていた例もあります。筋肉痛のほか、発熱や全身の倦怠感など、かぜに似た症状を伴うことが多いです。


 リウマチという名前は付いていますが、関節リウマチとは別の病気です。朝のこわばりや発熱、倦怠感など症状は似ているところもありますが、痛む場所が関節リウマチでは“関節”であるのに対して、リウマチ性多発筋痛症では“筋肉”です。


 リウマチ性疾患(筋肉や関節などの運動器や結合組織に主病変を持つ病気)は、100を超えるほど多数ありますが、その中で高齢者に頻度の高い病気として忘れてはならないのがリウマチ性多発筋痛症です。一般的には聞き慣れない病名かもしれませんが、決してまれな病気ではありません。実際は日常診療でしばしば遭遇し、高齢者の痛みをきたす疾患として重要です。


 ただし、この病気は関節リウマチやほかの膠原病、炎症性疾患などと共通する症状が多く、また、診断を確定する特有の検査がないため、過去に一度も症例を経験していない医師(一般の臨床医)にとっては鑑別が難しいかもしれません。リウマチ性多発筋痛症であることに気付かれずに、関節リウマチや神経痛という病名や“原因不明の痛み”として放置されているケースも考えられます。膠原病やリウマチ性疾患に詳しい整形外科医、リウマチ医であれば、この病気を見落とす可能性は低く、的確に診断してくれると思います。


 診察では、症状の聞き取り(問診)や血液検査、各種画像検査などを合わせ、総合的に診断していくことになります。急な、ある日突然の痛みやこわばりであることや、血液検査で膠原病や関節リウマチでみられる<抗核抗体>や<リウマトイド因子>、<抗CCP抗体>が陰性であることが診断の有力な決め手になります。


 また、例えば首から肩にかけての痛みであれば、腱板断裂などほかの整形外科疾患によるものなのかを確認して区別するため、超音波(エコー)検査やMRI検査など画像検査を行います。


 治療は、ステロイド剤の内服が中心で非常に良く効きます。多くの場合、1〜3日以内に効果がみられます。症状が安定したらステロイドを減量していきますが、完全に中止できる人と、症状が持続するためステロイドを継続せざるを得ない人がいます。また、減量中に再燃することもあるため、痛みが軽快していても自分自身で勝手な減量・中止は禁物です。


 ステロイドは長期間内服すると、糖尿病や高血圧症、骨粗しょう症といった副作用のリスクがあります。薬の副作用をマネジメントしながら、リスクを許容できる範囲で安全に使っていきます。


 割合は高くありませんが、ステロイド減量が困難な難治性の患者さんに対し、関節リウマチの治療に使用する生物学的製剤を考慮することもあります。


 突然の筋肉の痛みやこわばりに、自宅で悶々と苦しんでいて、治らない病気だとあきらめていた患者さんが、専門的な診断でこの病気だと判明し、ステロイドの内服など適切な治療で症状が劇的に改善し、その後も日常生活を支障なく送っている方をたくさんみてきています。「リウマチ性多発筋痛症」もそうですが、どんな痛みもその原因となる病気を特定して、できるだけ早く適切な治療を始めることが大切です。筋肉や関節の痛みや違和感は、我慢したり、年のせいとあきらめたりせず、すぐに整形外科で診察を受けるようにしてください。



 これからの季節 寒さが引き金となって、膝に痛みを感じることがよくあります。寒くなると、ひざの痛みで医療機関を受診される方が増えてきます。


 やはり寒さが厳しくなる冬は体の節々に痛みを生じやすい最大のシーズンといえるのではないでしょうか。


 気温が下がると血管の収縮などが起こるため、血行が悪くなったり、酸素や栄養の循環も滞ったりし、体は老廃物が貯まりやすい状態になります。その為筋肉が固くなってさらに血行が悪くなり、ますます筋肉が硬直します。冬場の体のこりや痛みは、こうした悪循環の繰り返しによって起きると考えられます。さらに、寒さの厳しい日に戸外に出たりすると、ついつい体を丸めてしまい姿勢まで悪くなってしまいます。しかも冬は厚着になるため、体が動かしにくく活動性低下することで体の血行が悪化します。


寒さと痛みのメカニズム


寒さ → 血行が悪くなる → 老廃物が溜まる → 筋肉の動きが悪くなる → 膝痛

                               ↓

                        硬直した筋肉が末梢神経を圧迫・損傷

                               ↓

                           肩・首筋のこりや痛み


まずは体を温め、血行を改善しましょう。

 体を温めながら十分な睡眠と休息を取り、疲労を蓄積させない工夫が必要です。

その一方で、適度な運動を取り入れて体の活動性を維持し、血行を停滞させないことも大切です。また、厚着だと体を動かしにくくなるため、薄くても保温性の高いインナーウエアを活用するなど動きやすく、暖かい服装を心掛けることも大切です。


血行改善のポイント


1 適度な運動

ウォーキング、ストレッチ、ラジオ体操などがおすすめです。


2 保温性の高い衣服を選ぶ

薄くても暖かいインナーウエアなど着用しましょう。また、指先、つま先、膝、首や肩腰などを温める。

入浴やカイロを使って体を温める。


3 体を温める食品を摂取

食べ物を使って体を温めることは、内臓など体の内側から温めて血行を良くすることができます。


痛みには様々な原因がありますが冷えによる血行不良が原因であれば、生活を工夫することで痛みを減らすこともできます。痛みを軽減させる手段として体を冷やさないということは大事な事です。


『温める』、『冷やさない』、そして『体力づくり』に取り組んでみてはいかがでしょうか。




 今回は患者様からよく聞かれる「トンネル型 MRI とオープン型 MRI は何が違うの?」

という質問にできるだけ分かりやすくまとめさせて頂きます。

トンネル型 MRI というのは、主に大病院で使われているこのような MRIです。



一方、オープン型 MRI というのは当院でも使われているこのような MRI になります。


 MRI 検査では磁力(磁石の引き合ったり反発したりする力)を用いた検査になるのでどちらも磁石を使っているのですが、前者は超電導磁石、後者は永久磁石と作りが異なるため磁力の強さが大きく変わります。一般的に、超電導磁石を用いたトンネル型 MRI は、1.5~3T (テスラ)、永久磁石を用いたオープン型 MRI は、0.25-0.4Tとされています。


 それでは、磁力が異なると何が変わってくるのか。患者様に大きく関わるものでは以下の3点になります。


① 検査時間

検査時間は患者様が一番気になるポイントだと思いますが、磁力が大きくなると基本的に検査時間は短くなります。しかし、整形外科領域においては造影剤を用いた検査をすることもないので、0.25Tもあれば十分短い時間での検査が可能なのです。当院での平均検査時間も15-30分とトンネル型 MRI の検査時間とほぼ変わりません。


② MRI画像の見やすさ

磁力が強いほど効率よく信号を収集することが可能となるため、MRI 画像も見やすい画像となります。整形外科領域においては、より細かく撮影することが可能になりますが0.25TのMRIでも診断に際し遜色ない画像を撮影することができます。(他科においてはオープン型 MRI では検査出来ないこともあります。)


③ 安全性

磁力が大きくなると安全性は下がります。あまり認知されていませんが、近年でも韓国で死亡事故が発生したなど MRI は危険な検査でもあります。磁力の大きいトンネル型 MRI 検査では誤って金属類を持ち込むと重大な事故につながりますが、オープン型 MRI では磁力が弱いためそのような報告はされていません。当院では安全性の高いオープン型 MRI を使用しており、検査前に同意書の記入をお願いした上で検査前に金属を身に着けていないかの確認を徹底させて頂いているので、患者様には安心して検査して頂けると思います。  以上 3 点が、磁力の大きさによるトンネル型 MRI とオープン型 MRI の違いになります。

 整形外科領域においては検査時間及び診断能は高機能とされているトンネル型 MRI と大差なく、安全性が担保されているオープン型の方が適しているように思います。

 また、オープン型 MRI は名前の通り開放的な MRI 機器となっています。過去に検査した閉所恐怖症の方でも「トンネル型 MRI は出来なかったけどオープン型なら大丈夫だった。」というお声をよく頂いています。他院のトンネル型 MRI では検査できなくて症状にお悩みの方は是非、当院へご相談ください。

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