今回は、病院にかかると必ず記入する問診票の重要性についてお話します。
問診票とは、患者様が医療者へ情報を伝える最初の手段です。患者様がスムーズに診療を受けられるよう、「受診目的」や「主たる訴え」などを自己申告してもらう用紙です。
また、患者様が受診に至った背景として、既往歴や薬歴、他院の受診歴、妊娠の有無などを確認する目的にも使われます。問診票は、患者様と医療機関をつなぐとても大切な診療ツールとなっています。さらに、患者様も診察前に、落ち着いて文章にまとめることで、伝え忘れを減らすことができるのです。
問診をしっかりとることで、診察がスムーズに進むようになり、診察時間短縮につながります。また、リスク管理の意味でも大切な役割を担っています。
問診票は、主訴(主な症状)が端的にまとまっているのが理想的です。
◎主訴を端的にまとめる
主訴とは、現在患者様が最も困っていること、つまり病院を訪れている理由です。
患者様にとっては、これが最も伝えたい情報だと思います。医療者が問診票に求めているのは、事細かな状況ではなく、だいたいの病状が把握できることです。パッと見てわかる程度の分量で、最も困っていることを書いていただければと思います。
【ポイント】
1. どのような症状か?(例:痛い・しびれる・動きにくい・腫れている)
2. 症状はいつ頃からか?(例:約○日前から)
3. 症状が出たきっかけは何か?(例:転倒・ぶつけた・ひねった)
つらい状況下で問診票をしっかり記入することは大変だと思いますが、より良い診療ができるように、ご協力いただければと思います。
Comments