骨塩定量検査とは、骨密度を測定する検査で、骨密度検査ともいわれます。骨を構成しているカルシウムなどのミネラル類を骨塩といい、一定の大きさの骨に含まれる骨塩量を骨密度といいます。骨密度を測定することで骨粗しょう症などの診断に役立ちます。
骨粗しょう症とは骨密度が低くなり骨の内部がすかすかとなった状態で、ふとした動作で骨折しやすくなってしまいます。主に加齢や運動不足、ホルモンバランスの変化によって骨密度は低下していくため、当院では、65歳以上の女性、70歳以上の男性の方に検査を推奨しております。
当院では、DXA 法(デキサ法)にて前腕の骨の密度を測定しております。特徴としては、エネルギーの異なる2種類のX線を用いて、その吸収差によって骨と筋肉などの他の組織を区別し骨密度を測定します。骨密度測定には DXA 法の他にも超音波法や MD 法と呼ばれる検査もありますが、DXA 法が最も正確に計測できる検査となっています。
骨塩定量検査は、主に骨粗しょう症の診断に用いられ、同年代の平均的な骨密度と比較して評価することができます。また、実際に骨粗しょう症と診断され治療を行っている場合、定期的に骨塩定量検査を受けていただくことで骨密度の変化量が分かり治療効果の判定にも役立ちます
骨塩定量検査の手順としては…
・着替えは必要ありません。肘が出せれば大丈夫です。
・腕につけている腕時計やアクセサリー類は外していただきます。
・原則、利き腕とは反対の腕を用いて測定します。
ただし、腕を骨折したことがある場合などは測定結果が変わってしまいますので、担当者にご相談ください。
・腕を測定機に合わせてX線を照射します。
(30秒ほどで終わりますので撮影中は動かないでください)
・検査後、すぐに解析し結果がでます。
注意事項としては、X 線検査なので妊娠の可能性のある方は検査することはできません。
また、食事や水分の制限はありません。
骨粗しょう症自体はほとんど無症状のため、転んだ拍子に手首を骨折していたり、脊椎の圧迫骨折になっている方が来院した際に骨密度検査を受け、後から診断される場合も多いです。
骨粗しょう症は治療ができる病気であり、重症化する前に早期発見が重要となっています。気になる方は検査を受けてみることをお勧めします。
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