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2003年、腰痛に関する全国調査報告書(日本整形外科学会:福原俊一ほか)で、本邦における腰痛の有病割合は、男性 29.2%、女性 31.8%、全体 30.6%(そのうち、針やマッサージなどを含む治療を必要とする割合は、男性 57.1%、女性 51.1%)との結果が出ました。


慢性腰痛に対する運動療法の中で、筋力トレーニングが最も機能改善効果が高いといわれています。(Hayden,J.A. et.al : Ann. Intem. Med., 2005,142(9),776)腰痛患者さんは、これまでも様々な医療機関で体幹筋トレーニングの重要性を指摘されてきたと思います。


ただ、慢性腰痛患者さんの多くは、「痛みや脊柱変形、筋力低下で継続して実施できない」「効果が出るまで時間がかかるため継続できない」などの背景があり、効果的なトレーニングが出来ていないのが現実ではないでしょうか?


そこで、道内医療機関では1号機となりますSIGMAX社製:体幹トレーニング装置リコア『RECORE』を導入致しましたので、ご紹介させていただきます。

RECOREの特長は、①座位や立位、臥位などの楽な姿勢で使用できる、②使用者にあわせて各種設定が可能、③体幹筋力を数値化できることです。


金沢大学整形外科教室(土屋弘之教授)監修のもと開発されたRECOREは、空気圧を利用した体幹トレーニング装置です。体幹に巻いたカフからの圧力に対して押し返す力を発揮することで、体幹筋群(腹直筋、腹斜筋、腹横筋、骨盤底筋、横隔膜)のトレーニングが出来る簡便な器具です。


 第27回日本腰痛学会(2019.09)において、北川亮らが「慢性腰痛に対する革命的な運動器具を用いた腹部体幹筋訓練の効果検証-前向き比較対象試験-」のタイトルで、12週間のトレーニングで「腹部体幹筋力だけでなく、腰痛や運動機能も有意に改善させた」と報告し、RECOREの効果を証明しています。(研究対象:40歳以上の3か月以上続く腰痛患者、週3回/12週間、設定:10分×2セット、目標圧力値70%)


 この度導入にあたり、9月から職員による検証実験を施行したところ、上記設定値が非常にハードなトレーニングであることが判明しました。そこで、『筋のトレーニング科学』などの文献学的考察に加え、モニター患者さんの意見も参考にさせて頂き、多くの患者さんが無理なく継続してトレーニング可能となるオリジナルメニュー:3コース(筋肥大コース、筋持久力コース、筋力初級コース)を作成致しました。


体幹筋トレーニングは、すぐに結果のでるものではありません。

【楽な姿勢で継続してトレーニングが可能、継続することで体幹筋力の上昇が数値でわかる】

体幹筋トレーニングが長続きしなかった方も、体幹筋力が数値で見えることで継続意欲が出ると思います。


RECOREは、当院『運動器リハビリ』内で体験可能です。興味がある方がいらっしゃいましたら、医師または理学療法士までお声かけ下さい。


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